ネットでこんなニュースを見つけました。
一部施行された改正健康推進法により、行政機関の庁舎は原則として敷地内禁煙になったため,東京・霞が関に勤めている喫煙者も,喫煙場所を求め,日比谷公園の喫煙所に行くのみならず,弁護士会館内の喫煙コーナーを利用する人もいるということです。
なんだか霞が関の弁護士会館が残念なことになっていますね。
昨年7月に改正健康増進法が一部施行され,行政機関の庁舎は原則として敷地内禁煙になりました。
タイミングも同じくしてほとんどの裁判所も敷地内禁煙に踏み切り,東京地裁など一部で屋外喫煙所が残ったものの,2019年中に全ての裁判所が敷地内禁煙になりました。裁判所は司法権であり行政機関ではないものの,法律で要求されるよりも高い規制を自らに課したというわけです(詳細はこちら)。
記事中で,東京地裁の屋外喫煙所がなくなったというのは,このことを指しています。
弁護士会館は本年4月1日の改正健康増進法全面施行により「第二種施設」になる予定であり,屋内は原則として全面禁煙になります。
屋内に「喫煙専用室」を設けることができますが,下記のような法定の要件を満たしておく必要があります(さらに詳細はこちら)。
・喫煙専用室は壁・天井で区画されていること
・喫煙専用室の出入口で0.2m/s以上の気流が必要
・タバコ煙が屋外または外部の場所に排気されること
久しく東京の弁護士会館に行ってませんが,確か屋内に喫煙場所がありました。
昨年夏のリサーチでもそうでしたね(こちら)。
ただ,これら喫煙場所が改正健康増進法の法定の要件を満たしているものであるかどうかは定かではありません。
たとえば某弁護士会館内の喫煙所は,明らかに上記法定の要件を満たしていませんでいた。
本稿執筆時(2月9日)においては,まだ改正健康増進法の全面施行前であるため,屋内の喫煙所が法定の要件を満たしていなくても法律違反にはなりませんが,4月1日以降は厳格に解されるべきでしょう。
弁護士会が自らの建物において,法律違反を犯していましたというのでは,しゃれになりません。
そういや,日弁連会長選挙中ですが,この点について言及した候補はいらっしゃらないようですが,どうお考えなのでしょうね。