先日来、議員会館の事務室内で喫煙をしている国会議員がいるということで話題になっていましたが、今般、立憲民主党の枝野代表が議員会館の事務室内で喫煙していたことを認めたそうです。
言うまでもなく、これは2020年4月1日に施行済みの健康増進法に違反する行為です。
健康増進法では、「多数の者が利用する施設」=「2人以上の者が同時に、又は、入れ替わり利用する施設」を禁煙とすることを義務付けています。
議員会館の事務室も、当然ながら「多数の者が利用する施設」に該当し、原則として禁煙にすることが法律上の義務になっています。少なくとも紙巻きタバコを吸いながら事務室で執務するという形態は、どうひっくり返っても健康増進法違反になります。
(議員会館は、国会法132条の2に基づき、議員の職務の遂行の便に供するため設けられているもので、各議員に事務室が提供されます。これは「行政機関の庁舎」ではない以上、敷地内禁煙が要求される「第一種施設」ではなく、「第二種施設」ということでよいでしょう。とはいえ、屋内は「喫煙専用室」「加熱式タバコ専用喫煙室」を除いて禁煙になります)
「党内で周知を徹底」というコメントが出ている以上、党内に他に違反者がいるのかもしれません。
議員会館は、国民の税金によって、国会議員に提供されている仕事場です。喫煙所ではありません。
党内で健康増進法に違反した議員を徹底的に洗い出し、公表することが、国民に対するせめてもの償いでしょう。
また他党からの批判がゆるいようにも感じます。
これは、他党とて自党内にやはり違反者がおり、よそのことを言ってられない事情があるのではないでしょうか。
言うまでもなく、法律をつくっている国会議員たちがその法律を守っていないようでは、国民の遵法意識が育まれるはずがありません。
ましてや国会議員だから大目にみてもらえると思っているなら、思い違いも甚だしい。
各党はこの機会に、国民の税金によって提供されている仕事場を喫煙所とした、健康増進法違反議員を徹底的に洗い出し、公表することを望みます。