意外と知られていないことですが,2020年4月1日以降にオープンする飲食店は,いっさい「紙巻きタバコを吸いながら飲食する」ということができなくなります。2020年4月1日時点で存在する飲食店のみ,一定の条件のもと例外的に「紙巻きタバコを吸いながら飲食する」ことが可能になります(喫煙可能室のページ参照)。
これは,時間の経過とともに「紙巻きタバコを吸いながら飲食する」ことができる店舗は減ってゆくわけですから,受動喫煙対策は進みこそすれ後退はしません。特に飲食店は一般的にサイクルが早いと言われているため,この傾向は顕著でしょう。
よく考えた「罠」だなあ,さすが厚労官僚って賢いなあと思っていたら,加藤前大臣のアイデアだったんですね。
法案作成に携わった,厚生労働省健康課長(元)のインタビュー記事に出ていました。
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***(以下引用)
(厚労省が)押し返したかどうかはわかりませんが、その仕組みさえあれば、例外措置を設けても、受動喫煙対策はちゃんと前に進んでいくだろうと考えました。
(加藤大臣は)たばこから国民の健康を守らなければという思いは同じぐらい強かったです。だけど、このまま法律ができなかったら最悪だとも思っていました。それは、事務方もみんな同じ認識で、「最初で最後のチャンスだな」という決意がありました。
そこで、みんなで考えて、例外は既存店だけというのは加藤大臣のアイディアで、20歳未満の喫煙エリアの立ち入り禁止というのはみんなで考えました。