東京都の受動喫煙防止条例が9月1日より一部施行になりました。
そのため東京都においては,飲食店の出入口において,店内が喫煙可か禁煙かを掲示する義務が課せられることになりました(都条例9条2項 東京都のサイト)。
喫煙可であっても,禁煙であっても,掲示する必要があります。
一方で,2020年4月1日に施行予定の改正健康増進法においては,店内が喫煙可のときのみ(店内に喫煙可能場所があるときのみ),出入口でその旨を掲示する義務があります。
つまり,店内が禁煙である場合,何も掲示する必要はありません。
この改正健康増進法の態度は,飲食店の屋内は禁煙であることが原則になる以上,何も掲示されていなければ当然禁煙であるはずだという前提に立っています。
飲食店の中が喫煙可であるのはあくまで例外である以上,その例外が適用される場合のみ,出入口に掲示するべきだというわけです。
禁煙であってもその旨を掲示することを求めている東京都条例は,屋内禁煙が必ずしも原則ではないかのように思え,一歩引き気味であるともとらえることができますね。
改正健康増進法の全面施行前の段階=つまり未だ屋内が原則禁煙になっているわけではない段階の,条例一部施行であるため,より分かりやすいように配慮したということで理解しています。